「チェイサーを飲めば二日酔いは防げる」は本当?大分大学の研究でわかったこと
共有
こんにちは、ストグレ開発者の林です。
「チェイサー(やわらぎ水)を飲めば二日酔いにならない」——お酒を飲む人なら一度は聞いたことがある、あるいは自分でも実践している対策ではないでしょうか。私自身も、強いお酒を飲むときはなんとなく水を挟むようにしています。
でも実はこの「チェイサー神話」、これまできちんと科学的に検証されたことがなかったのをご存知でしょうか。2026年6月、大分大学医学部の研究グループが、この俗説に正面から向き合った研究結果をFrontiers in Pharmacologyという学術誌に発表しました。今日はその内容を、できるだけわかりやすくご紹介します。
何を調べた研究なのか
研究チームが検証したのは、シンプルな問いです。「お酒を飲みながら水を飲むと、体の中のアルコール濃度や翌朝の二日酔い症状は変わるのか」。
健康な成人男性13名に協力してもらい、お酒だけを飲む条件と、同じ量のお酒に加えて水も一緒に飲む条件の2パターンを、それぞれ別の日に試してもらいました。飲んだお酒の量はどちらも同じ、体重1kgあたり純アルコール1.3g相当の日本酒です。飲酒中から翌日まで、呼気に含まれるアルコールとアセトアルデヒド(悪酔いの原因物質)の濃度、集中力を測るテスト、頭痛や吐き気などの自覚症状を、細かく記録していきました。

上のグラフはその結果のイメージです。水を飲んだグループも飲まなかったグループも、体内のアルコール濃度の下がり方はほとんど同じという結果でした。
結果:チェイサーは効かなかった
結果は、多くの人の実感とは裏腹なものでした。水を飲んでも飲まなくても、体内のアルコールやアセトアルデヒドの濃度の推移にはっきりした差は見られませんでした。翌朝の頭痛、吐き気、集中力の低下といった、いわゆる二日酔いの症状にも、統計的な違いはなかったのです。
つまり「チェイサーを飲んだから二日酔いにならなかった」というのは、少なくとも今回の実験条件では、体の中で起きていることとしては説明がつかない、ということになります。
じゃあ、なぜチェイサーは効いている気がするのか
ここが今回の研究で一番興味深いポイントだと私は感じています。研究チームは、チェイサーに二日酔いを防ぐ直接的な効果があるわけではなく、水を挟むことで自然とお酒を飲むペースが落ち、結果的に飲む量そのものが減っていたのではないか、と考察しています。
つまり水そのものに効果があるのではなく、水を飲むという行為が、飲酒量と飲酒スピードをコントロールする役割を果たしていた、ということです。言われてみれば、これは腑に落ちる話です。チェイサーを頼むタイミングって、たいてい「ちょっとペースを落としたいな」と感じたときですよね。
二日酔い対策の本当の鍵は「酒量」
この研究が教えてくれるのは、二日酔い対策として本当に大事なのは、水を飲むかどうかではなく、飲む量とペースそのものだということです。チェイサーは水分補給としてではなく、飲みすぎないための自分なりのブレーキとして続ける価値は十分にあります。ただそれだけに頼りきるのではなく、飲む量やペースを自分で意識的にコントロールすることこそが、翌朝を軽くする一番の近道なのだと思います。
私たちがストグレを作ったのも、こうして自分なりに酒量やペースと向き合いながらお酒を楽しみたい、という気持ちに寄り添う「飲む前の備え」を届けたかったからです。
